世界観
舞台となるのは現代日本。
平和な日常の裏に隠された、
欲望に溺れ人に害をなす「魔女」と、
それを狩り人々を守る「審問官」の、
果てなき争いの物語。
用語一覧
魔女(まじょ)
太古より存在する人類の脅威。
魔女一人一人に一つの欲望が根幹にあり、基本的に魔女はその欲望に抗えない。
見た目は人類と変わらないのだが、人に比べ身体能力が高く、たとえそれが心臓だろうが傷ついても即座に再生する性質を持つ。
魔女の弱点は魔女が持つ魔素であり、魔素によって受けた傷は再生が極端に低下する。そのため、魔素による攻撃で致命傷を負った場合は魔女でも命を落とすとされている。
魔女は魔素を取り込むことと欲望を満たすことで強くなる。取り込むとは、食するのが簡単で手っ取り早いが、体内に埋め込んだり魔法で同化したりなどで同様に摂取することができる。血液のみを摂取するなどしても取り込むこと自体はできるが、人間の場合魔素が少量な為、気休め程度にしかならないだろう。
教会により魔女の脅威度の指標として格付けがされて記録されている。
危険度S…片手の指で数えられる程度しか確認されていない災害級の脅威を持つ魔女。純粋な戦闘力のみならず、人類に対して甚大な被害をもたらす可能性があるものをここに指定している。その被害は過去に一度日本教会が壊滅し
かけたほど。
危険度A…強力な魔法や戦闘能力を持ち、並の審問官では歯が立たないような危険な魔女。危険度Aの魔女を討伐する任務の場合、単独での指令は基本的になく、審問官は2~3名の班で行動し一つの作戦に複数班が投入されることがほとんどである。魔核を複数持つ魔女は必然とこの危険度以上になる。
危険度B…おそらく一番多いと思われる一般的な脅威度の魔女。ただし指定数が多い分上下差が激しく、勿論魔女そのものが危険であるため油断すればその命はないだろう。単独や一つの班で討伐任務が下されることも多く、審問官が一番対面することの多い魔女でもあるだろう。
危険度C…とても珍しいが、欲望に抗い人と生きる道を選んだり、単純に非常に弱く人にそこまでの害を与えることが出来ないような魔女。本当に極わずかであり、その理由は多くの魔女は時間経過に連れて結局欲に従ってしまい危険度Bに割り当てられるからである。この危険度に登録されていれば討伐任務の対象にならないが、討伐による審問官への罰則などは特にない。
魔法(アーツ)
魔女が魔素に己の欲望を絡めることで使用できる能力。
超常現象を引き起こす異能力であり、その体に現れる武器でもある。
魔法を使用するとすべての魔女は瞳が赤色に発光し、自分以外の存在から顔を隠すように魔素でできた仮面を顔面に出現させる。
異能力は一人につき一つ。取り込んでいる魔素が多ければ多いほどその出力は大きくなる。
それと同時に腕・脚・背・腰のどこかに魔素に実体を持たせ硬質化させた武器、魔核を作り出す。魔核は身体の一部のように扱える。例として腰の場合尻尾、背の場合羽、腕や脚の場合爪などが確認されている。他にも腕を纏うような剣や鎧のようなものを見られるため必ずしも生物的な特徴を持つわけではないが身体から切り離される場合は操作下を外れる。特殊な性質を持つようなことはないが、一部例外として魔核の一部を飛ばすなどの中距離攻撃が可能なものもある。この魔核を複数個所生成できる魔女は取り込んでいる魔素が多く、欲望に忠実で、人類にとっての脅威度が高い。
魔素(まそ)
魔女にとって力の根源であり空腹を満たす栄養。
魔女の身体も魔素でできているらしいと分かっている。
そのため魔素があれば再生するし魔素に傷つけられれば再生力が低下する。
人間の体内にも魔女ほどではないが魔素が溜め込まれているとされている。
魔女は同族を取り込むことが一番自身の強化につながるが、上の理由から人間を取り込むことでも、その数は多く必要になるが自身を強化することができる。それが人類が魔女の欲望の捌け口になりやすい原因の一つである。
教会(きょうかい)
各国家との協力の元存在している。
世間には秘密裏に組織され活動している魔女狩り専門の集団。
日本では全国にある教会を基地として活動している。
日本本部は東京にある「聖ローレイス教会」である。
教会では地下などで孤児、主に魔女被害にあった孤児らを教育し審問官に成長させる施設や、審問官専用の訓練施設などをもつものも点在している。
審問官(しんもんかん)
教会に所属し、人間でありながら魔女の死体から作られる「魔具(マグ)」という武器を使用して魔女を狩るもの達。日本では階級制度が上・中・下級と存在し、上級のみ席順でその強さの指標がある。
上級-壱~弐〇伍位・・・審問官の中でもトップクラスの実力を持つもの達。この位には25人しか枠が設けられておらず、上級と言うだけで危険度Aの魔女でも1人で渡り合える実力があるとされている。また、上位十名は「十席」として定期的に本部である聖ローレイス教会に集まり業務の報告などを主とした会議をしている。
中級・・・だいたい危険度Bの魔女とタイマンを普通にできる程度。層が厚く日本にいるほとんどの審問官はこの中級にいる。中級内でも班員と班長では格差があるので自身の名前がつく班を束ねている場合中級上位の実力があるとわかりやすいだろう。
下級-・・・見習いの審問官。専用魔具なども持つことが少なく、中級の審問官とタッグを組まされることが多々。中級に上がるには教会で受けられる試験に合格する必要がある
全国にいる審問官の総数は10万人程度
内訳上級25人の中級7万人程、下級3万人くらい。
魔具(まぐ)
魔女の死体を使用し作られた武器。魔女の死体は魔素の塊で、しばらく放置すると魔鋼(まこう)という物に変化する。
魔鋼は魔素の塊なので魔女に有効な攻撃を与えることができるため、それを武器にした形。
量産型魔具は
一式…短刀、脇差、打刀などの刀剣類
二式…自動拳銃、自動小銃、狙撃銃、散弾銃などの弾丸に魔鋼を使用した銃火器類
三式…盾や鎧などの防具類
四式…槍、斧などの長柄・打撃武器類
五式…その他
となっている。
量産型は特殊な性質を持たず魔鋼で作られた武器であるという特徴で魔女と戦う物。
専用魔具は中級以上の成果を上げた審問官に譲渡されるもの。一部の魔女の死体から魔鋼ができる際に、その魔女の欲望の力を一部取り込み魔法の性質を受け継いだものが出来上がる。それらは基本専用魔具として加工される。
オーダーメイドの武器であるため形や仕様も人それぞれで、専用魔具を持つということは実力の証明、勲章でありながら、以前よりも責任を持たねばならない鎖にもなる。