設定追記

実力や実績のある審問官の多くは三十代前後である。二十代では経験が浅く、四十後半となってしまうと生き残れるかどうかが怪しい。四五十代で現役の審問官はベテランなのだろう。

基本的に審問官になる年齢は20~22歳が新人として母数が多い。他所からの異動で30代などで新人になる者もいるが数が多いわけではない。

教会は魔女被害で孤児となった少年少女を引き取り審問官になる教育を行っている場所がいくつかある。

危険度SSの魔女について

近代の日本史で確かにその異常な危険度に指定された魔女は二名のみ。

通称「祟り」
1945年8月1日に急遽秋田県から青森県に跨ぐ山地で発生した巨大な蛇。これは魔核を四つ持つ魔女のさらに先へ覚醒した姿の一つとされている。即座に対策室が置かれ地方審問官を最初に教会における全勢力をかけて討伐に向かう。第一交戦時に7万人の審問官のうち2万名が死亡。その後丸一日の交戦が続いたが、突如霧散し消えた祟りは、3日に福島へ再度出現。第二交戦時に1万名程の審問官が死亡。その際に祟りが空を向き、吠えた。ただ一度吠えたそれで天が割れた。争乱に生きる日本国民の一部でさえもその足を止めてその異常な光景に目をやるしかないような。それと同時に多くの者が、魔女も人も含めてその場に倒れていった。命を抜き取られたかのような…余りにも無慈悲な咆哮は現場の審問官らの戦意を一度失わせるほどであった。同時に米国教会本部が太平洋戦争の過程で用意されていた核爆弾投下作戦を他国教会との連携をとらず独断で推し進める。その投下により我々の世界とは少し違う形になったがよく知るあの日が歴史に刻まれることとなった。そこにいたほとんどの審問官は死亡。それでもなお傷を負いながらも祟りは死亡しなかった。祟りは再度姿を消し長崎へ移動。それに米国が同様の作戦を決行。戦争の終了とともに教会は数千人の審問官を残しその他すべてを犠牲としその魔女を討伐した。そんな魔女の魔鋼は他の魔女よりも凝縮され小さなもの。しかしそれを一つまみでも手にすればどんな魔女も殺せると言われた弾丸に、それを一つまみでも口にすれば落ちこぼれの魔女さえも最強に。そんな危険物は、今一部がセクター5にて厳重に保管されていると言われている。

通称「無欲の魔女」
四年前に現上級壱位、甘裏涼によって討伐された魔女。上級数名死亡を含む投入された一万人を超える審問官の内7割が死亡、二割が重症。含まれた上級審問官はその際の上級壱位であった。空席は甘裏涼に渡されることとなるが、それまでは今の彼のように日本最強であった…。多くの審問官を屠ったその脅威は魔法の異能力によるもの。自身以外の魔素の打消しは広範囲に及び、本来魔女に毒となる魔具は全て魔女に対してなまくらな武器となり、一時的な協力関係あった魔女はその存在事抹消された。まるで無駄な餌を拒むかのように、取り込むこともなく。その強さの原因は不明。甘裏涼がどう討伐したのかは詳しく報告書には上がっていないが、戦闘発生の四年前、一週間にもわたる争いの前は彼女は甘裏涼と恋人関係にあったと報告されており、それが影響したと思われる。逆に彼がいなければあれを止められる者はだれ一人としていなかったのだろう。

日本最強審問官、FA。

贖罪羊について

贖罪羊は教会に危険指定組織に登録されている組織の一つ。危険指定組織の中でも審問官にも魔女にも有名なこの組織は堂々と教会に対する敵対宣言を行っている。首領はその正体が不明。他組織や魔女と違う所は、個性が強く協調性の低い魔女らが教会の審問官のように複数人が協力する形をとって審問官殺害を行っていること。教会もこのことを把握しており、贖罪羊に所属する魔女に対しては警戒を強めた対応を行っている。

セクター5について

◆◆県××市の森林地下に広がる円筒状の地下施設。セクター5についての情報は教会上層部と仕事に関わった審問官のみしか知らない。セクター5は魔女を捕獲し拷問や研究などを行う施設。捕獲任務を行った審問官はそのことを秘匿するよう指示されセクター5自体の詳細は知ることはない。